Blog
ブログ
【低血糖とダイエットの失敗①】1163
2024年9月9日
静岡市葵区・駿河区・清水区で活動しています。
パーソナルトレーナーの堀航大です。
久しぶりの投稿となりましたが、ややキャパシティを超えてしまっていた仕事量も少し落ち着いてきた感じ。
まだ不定期となりそうですが、投稿を再開してみようと思います。
血糖値と聞くと真っ先にイメージされるのが糖尿病だと思います。
糖尿病は血糖値を下げるホルモンであるインスリンの効きが悪くなったり、インスリンの分泌能力が低下することで高血糖を呈する病気。
高血糖によってジワジワと血管が劣化することで、様々な恐ろしい合併症を招きます。
しかしながら、高血糖そのものの自覚症状は殆ど無いところが厄介。
対して食後や空腹時に低血糖を示す『低血糖症』では、様々な自覚症状を呈します。
<精神・神経症状>
・攻撃的行動
・うつ的衝動
・感情の抑制ができない
・自律神経失調症
・不眠や悪夢
など
<身体的症状>
交感神経緊張由来:
・手足の冷え
・呼吸が浅い
・眼の奥が痛む
・動悸がする
・頻脈
・手足の筋肉の痙攣
・PMS
・手指の震え
・片頭痛
・発汗
・慢性便秘
・立ち眩み
・めまい、ふらつき
エネルギー不足由来:
・日光がまぶしい
・甘いものが無性に食べたい
・胃腸が弱い
・ため息
・あくび
・異常な疲労感
・起床時の疲れ
・日中、特に昼食後の強い眠気
・集中力の欠如
・物忘れがひどい
・眼のかすみ
など
いわゆる『不定愁訴』と呼ばれる慢性不調が発生する根本には、血糖値を適切に調整する能力の低下が起こっているかも知れません。
私達には本来、空腹時でも体内の脂肪やタンパク質・肝臓に蓄えられた糖などを活用して、血糖値を適切なレベルに維持する機能が備わっています。
しかしながら現代にありがちな食習慣やライフスタイルによって、そんな大切な機能に問題が起こっていることも多々あります。
特に空腹時の血糖を維持できないということは、間食やカフェイン飲料に頼ることで、活動を継続する様な行動を取りがちに。
※カフェインは副腎からのホルモン分泌を刺激し、血糖を上昇させる
そしてダイエットなどの理由で食事量を減らすと、通常時よりも体内はより低エネルギー化。
血糖を必要な水準まで回復させようと、より甘いものを求めたり、食欲がコントロールできずにドカ食いしてしまったりといった現象が起こりやすくなります。
そもそも脂肪をエネルギーとして活用しにくい体質となっているので、食事制限を行なっても思うように減量が進まず苦しい思いをしがちに。
これがダイエットに失敗する要因になっていたり。
痩せることを求めていなくても、様々な慢性不調を抱える方に知っておいて頂きたい概念ですね。
改善にはそれなりの時間と根気を要しますが、とっても大切な問題。
暫くの間、低血糖についてまとめていきましょう。
つづく
(参考文献:柏崎良子.新 低血糖症と精神疾患治療の手引.株式会社ヨーゼフ,2019,314p)