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【安全な摂取カロリーってどのくらい?】1172

2024年11月6日

静岡市葵区・駿河区・清水区で活動しています。

パーソナルトレーナーの堀航大です。

 

昨日の続きを。

ストイックなカロリー制限を行なうことで、ダイエット中〜ダイエット後にかけて、様々な問題が体内で発生する点について触れてみました。

制限を解除したとしても簡単には解決しない、難治性のトラブルへと発展する可能性がある旨、しっかりと押さえておきたいところ。

そんな悲劇を回避するためには、『どれだけ食べていれば安全か』というボーダーラインを理解しておくことが大切ですね。

 

本日の最も大切なキーワードは『利用可能エネルギー(Energy Availability)』。

ここで扱う利用可能エネルギーとは、 1 日の総エネルギー摂取量から運動によるエネルギー消費量を差し引き、除脂肪量で除した値のことを指します。

これは身体機能を維持するために必要なエネルギーとなりますので、安全とされるボーダーラインを下回らない様にコントロールしておきたいところです。

除脂肪体重 1 kg あたり 30 kcal 未満になると、代謝や内分泌機能に異常が起こることが分かっています。

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利用可能エネルギー(kcal/kg)=(食事によるエネルギー摂取量-運動によるエネルギー消費量)/除脂肪体重
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例えば10kmのランニングをした、昨日の私のエネルギー有効性を計算してみると、

32.2(kcal)=(3,150kcal-863kcal)/71(kg)

ということで、昨日のエネルギー有効性は除脂肪体重 1 kg あたり『32.2 kcal/kg』ということになります。

利用可能エネルギーは、減量時でも30 kcal/kgを下回らない様に、そして平常時には45 kcal/kg 以上で良好なコンディションを維持できると良いとされています。

ダイエット中には30〜45kcal/kg という幅で利用可能エネルギーを設定したいのですが、こちらは日常生活での活動量によっても異なってきます。

(ここではざっくりと、日常での身体活動が少ない方は30を下限に、活動量が多めの方は45を上限に見積もってみると良いと思います。)

ということで減量時の摂取下限エネルギーを、計算式を少しアレンジして求めてみましょう。

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利用可能エネルギー(30〜45kcal/kg) × 除脂肪体重 + 運動によるエネルギー消費量
=目標エネルギー摂取量
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※ 除脂肪体重は体重計などで体脂肪率を求め、体重×(100-体脂肪率)%で計算してみてください

いかがでしょう?

特に運動をしながら減量していく場合は、想像以上に食べないといけないという印象ではないでしょうか。

摂取目標の下限を下回った食事を続けると代謝の問題が起こり、所謂『停滞期』に陥りやすくなります。

こちらは既に代謝や内分泌機能に異常が起こっているサインとも考えられますね。

つづく