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骨粗鬆症予防としての運動 ー 転倒と骨折が心配な方へ

2025年10月26日

こんにちは、静岡市葵区七間町のHori Kodaiパーソナルトレーニングジムです。

ご年齢とともに増えてくる、骨密度の低下や骨粗鬆症への不安。

なるべくリスクを下げるためには、日頃の栄養状態にも注意を払いつつ、積極的な運動習慣の確保も有効であることが分かっています。

骨が弱くなりやすい身体の状態や習慣と、その改善方法について。
運動の側面から整理していきましょう。

 

目次

骨密度の低下と骨折リスク

骨密度が低下して骨が弱くなると、僅かな衝撃でも骨折が起こりやすくなることが分かっています。

骨密度・骨の強さはある日から急に低下するものではなく、時間をかけて徐々に進行していくものです。

したがってご高齢の方だけの問題ではなく、なるべく若年のうちから食習慣や運動習慣に配慮し、予防を行うことが必要不可欠です。

※「骨強度の低下を特徴とし、骨折のリスクが増大しやすくなる骨格疾患」と、骨粗鬆症は定義されています

 

運動不足が骨を弱くする

運動習慣の有無と骨密度についても、その関連性が明らかにされています。

例えば1日の平均歩数と骨密度について。

日頃から骨にかかる力が大きく、そして繰り返しが多いほどに骨は強くなりやすいと言われています。

(逆に運動量が少なく、歩数も少なければ骨密度低下のリスクは高まります)

歩行時に骨にかかる重力はジャンプなどと比べると小さいですが、歩数が多いほどに「頻度」は高くなりますね。

そして、普段からより多く歩く習慣や、ゆっくりとしたジョギングなどに耐えられる身体づくりも必要です。

歩くだけでなく筋肉を鍛える筋力トレーニングも、同時に骨に負荷をかけることになり、骨密度低下のリスクを低減させるには有効な習慣となります。

 

高齢者に起こりやすい4つの骨折

1.太もも付け根の骨折

太ももの付け根(大腿骨近位部)の骨折で、転倒によって折れやすい部位となります。
寝たきりになってしまう方も多く社会問題となっています。

 

2.背骨の圧迫骨折

脊椎圧迫(せきついあっぱく)骨折といって、尻もちをつくことで起こることが多いです。
骨粗鬆症が進むと、普段の生活の中で気が付かないうちに骨折していることもあります。

 

3.腕の付け根の骨折

上腕骨近位部(じょうわんこつきんいぶ)骨折といって、転んで肩を打ったり、肘や手をついた時に起こります。

 

4.手首の骨折

橈骨遠位端(とうこつえんいたん)骨折といって、転んで手をついた時によく起こります。

 

どんな対策が必要?

日々の歩数が多くなるように、散歩や軽いジョギング(できる方は)を習慣づけることはもちろん大切です。

同時に、骨に多様なストレスがかかる筋力トレーニングや、縄跳びの様な軽度の跳躍運動も有効となります。

これら骨を弱くしないための運動と併せて、転倒を予防するバランストレーニングや、転倒時に適切な受け身をとることができる為の動作学習も極めて重要です。

『毎日の活動量を増やす×筋力を鍛える×転倒予防』

これら3つの側面から運動に取り組む必要があると当ジムでは考え、トレーニングによりアプローチしています。

「将来の骨粗鬆症や骨折が不安」とお考えであれば、まずはお気軽にご相談ください。

 

<参考・出典>

・日本骨粗鬆症学会 編. 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2015 年版

・厚生労働省. 健康づくりのための身体活動・運動ガイド(2023)

・厚生労働省 健康局(Kennet). 骨粗鬆症予防のための運動 — 骨に刺激が加わる運動を

・Hoffmann I, et al. Exercise and the prevention of major osteoporotic fractures: a systematic review and meta-analysis (J Bone Miner Res / PMC). 2023.

・Howe TE, Shea B, Dawson LJ, 他. Exercise for preventing and treating osteoporosis in post-menopausal women. Cochrane Database Syst Rev. 2011 (CD000333).