THAI MASSAGEなぜタイ古式マッサージ?

私の提供するパーソナルトレーニングでは、お身体のコンディショニングセクションとしてタイ古式マッサージを取り入れています。 西洋医学的なトレーニング科学の分野に、なぜ敢えて東洋に伝わる古の手技を取り入れているのか?

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タイ古式マッサージ

そこにはトレーナーとして活動する中で、私なりの明確な答えがあります。


  • タイ古式マッサージとは?

    タイ古式マッサージと聞くと、『痛そう…』とか『足で踏まれるやつでしょ?』なんていうイメージをお持ちではないですか?

    中には悶絶する様な施術もあるかも知れませんが、それはごく一部。

    痛くて耐えられない…そんなこと決してありません!

    タイ古式マッサージとは、タイ伝承医学に基づいた身体と心のコンディショニング療法です。

    『指圧』の様に、一般的な手指のみを用いたマッサージとは異なり、腕や肘・脚・足といったセラピストの全身を用いて施術を行うことが大きな特徴です。

    ※手以外を用いた施術は、”くすぐったがり”の方でも不快感なく施術を受けることができるという特性も兼ね備えています。

    また、タイ古式マッサージは『ふたりヨガ』とも言われています。

    お客様が寝た状態で、ヨガを行った時と同じように究極のリラクゼーションを体験することができ、別名で「世界一気持ちが良いマッサージ」と呼ばれています。


  • 現代の『ストレッチ』はヨガやタイ古式マッサージの簡略版?!

    “ストレッチ”や”パートナーストレッチ(トレーナー等が行う、2人1組で行われるストレッチ)”は、現代において極めて一般的なものとなっていますよね。

    体調管理の為にストレッチを習慣にする方もいたり、パートナーストレッチの専門店などもあるほどです。

    そんなストレッチ、実は歴史を辿るとルーツは『ヨガ』や『タイ古式マッサージ』に行き着くと言われています。

    それらの中に含まれるストレッチの手法や近年注目されている「筋膜」へのアプローチなど、

    『パートナーストレッチにあって、タイ古式マッサージにないものはほとんど無い』

    と表現されることもあります。

    タイ古式マッサージの特徴は、筋膜リリース、整体、ストレッチといった複数のテクニックを同時に用いることにより、相乗効果を引き出すことです。

    セラピストの全身を用いて、全身を『同時進行で』緩めていく。

    私がタイ古式マッサージをセッションに取り入れているのは
    『1セッション60分』という限られた時間の中で、その効果を最大限のものにする為です。

クライアント様によってお身体のコンディションは千差万別。パーソナルトレーニングを開始しても、思い切り運動できるコンディションではない方も珍しくありません。その場合、もちろん状態に応じて医療機関の受診をお願いしたり、治療家の先生をご紹介することもあります。

しかしそこまで重篤ではない状態、例えば

・肩こり
・日常生活ではそれほど困らない程度の腰痛
・肩関節や股関節が硬く、動きが悪い
・ふくらはぎやモモの裏が攣りやすい

などなど…。

あなたにもきっと、一つぐらい心当たりがお有りではないでしょうか。これらを無視した状態でトレーニングを行うと十分なトレーニングの効果を得られないばかりか、これらの症状が悪化してしまうことも決して珍しいことではありません。

それらを回避する為にはトレーニングと同時進行で、パートナーストレッチやタイ古式マッサージといった施術の実施。そしてセルフストレッチや筋膜リリースといった、セルフメンテナンスを習慣化する。トレーニングの効果を最大化する為には、『鍛える』ことと同レベルで『緩める』取り組みが必要不可欠なのです。

近年パーソナルトレーナーに必要とされる役割は、『トレーニングの処方』だけでは不十分となっています。私も毎月様々な勉強会・セミナーに参加しますが、そこでは全国のパーソナルトレーナーが施術スキルを学びに来ています。

クライアント様のお身体を拝見していて、パーソナルトレーナーが『緩める為の知識と技術』の必要性に気が付くことはもはや必然であると言えます。限られた時間の中で効果的にクライアント様のお身体が改善していく為に、私が辿り着いたのはタイ古式マッサージだったのです。

タイ古式マッサージは、血液とリンパ液の循環を促すことで、根本的な体質の改善を目指す療法です。血液は、身体の各器官に酸素と栄養素を運搬する役割を担っており、リンパ液は、体内の老廃物を回収しリンパ節で濾過する役割を担っています。

関節可動域の向上

ストレッチや指圧の効果によって、筋の拘縮が緩和し、関節可動域が向上します。

自律神経の調整

筋肉の凝りが解れると、自律神経は本来のバランスを取り戻し、副交感神経が優位になります。脳はリラックスし、筋肉も緩み、精神的にも穏やかな状態でいることができるようになります。自律神経は、血圧、心拍、呼吸、体温、消化・吸収、免疫、ホルモンなどを統御しています。強いストレスを感じると交感神経が優位になり、血圧上昇、心拍数増加、呼吸数増加、筋肉硬直、免疫力低下、消化不全、ホルモンバランスの崩れなどを引き起こし、体は興奮状態になります。タイ古式マッサージによる施術効果は、イライラの開放やストレスの緩和など、精神的な部分にまで及びます。これは非常に珍しいもので、タイの大学病院でも治療に用いられています。

呼吸の安定

呼吸が長く深くなり、半覚半眠の状態を体験できます。
私たちの体は、食べ物を消化吸収し、呼吸により酸化反応を続けて、エネルギーを得ています。呼吸が浅く、炭酸ガスの排出が十分でないと、神経機能は鈍化し、筋肉は硬化し、各臓器の働きも低下してしまいます。タイ古式マッサージでは、ストレッチをする側もされる側も呼気が中心の深い呼吸になるため、酸素が身体中に万遍なく行き渡り、脳波はアルファー波が多く出現します。
自分自身とお客様双方の呼吸に注意を払い、体の圧迫やストレッチをする時は、吐く息にタイミングを合わせて、ゆっくりと圧迫・伸展していきます。この深くて長い、吐く息が中心の呼吸は「アナパーナ・サティ」と呼ばれ、この呼吸法を繰り返し行うことにより、副交感神経が優位になります。この状態こそが、仏教の影響を受けたタイ古式マッサージの最終的な目標なのです。

整体効果

施術により筋肉が弛緩することにより、神経や血管、リンパ管の圧迫が解消され、様々な疼痛の緩和が期待できます。日常の不良姿勢(猫背、横座り、片側に鞄をかける)やアシンメトリーなスポーツ(ゴルフ、野球、テニス、ボーリングなど)などで、筋肉の緊張に左右差ができ、背骨や関節に歪みが生じたりします。このような原因で歪んだ身体は、神経や血管を圧迫し、神経痛・血行障害・内臓の機能低下などの原因になります。タイ古式マッサージは、左右の筋肉が対称的になるようにマッサージします。骨盤内部の仙腸関節、骨盤周囲の股関節や腰仙関節、腰椎・胸椎・頸椎といった脊椎などを調整することにより、関節のずれがなくなり、神経痛や関節痛が緩和されます。施術後は、施術前以上のシンメトリーと身体重心のバランスの獲得が可能です。