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【母子環境が決める腸内細菌叢】1031

2023年6月25日

静岡市葵区・駿河区・清水区

『大人女性の体質改善』パーソナルトレーニング

パーソナルトレーナーの堀航大です。

 

 

今日は腸内環境を決定づける要素の一つを掘り下げてみましょう。

 

母親と子供の腸内細菌叢の構成、多様性を調査した研究では

・出産の形式

・母乳の有無

などが大きな影響を与えていることが示唆されています。

経膣分娩では、赤ちゃんは産まれるときに産道で母親の膣内細菌叢と出会います。

そして妊娠後期の母親の膣内では乳酸を産生する菌(乳酸菌)が増加することも分かっていますので、これが腸内細菌叢を形成する第一歩となるわけです。

 

その後、母乳に含まれる乳糖やガラクトオリゴ糖の助けを借りながら、離乳食が始まる頃には段階的に個人の腸内細菌叢が形成されていく。

 

出産の形式が帝王切開で産道を経由しない場合は、赤ちゃんの腸内細菌叢が皮膚の細菌叢に近かったり、

母親の乳酸菌・ビフィズス菌が受け継がれていない赤ちゃんもいたという報告も。

 

というわけで経膣分娩を推奨する様な方向性になってしまいそうですが、人が生きていく上で腸内環境が全てというわけではありません。

まずは母体と赤ちゃんの命の安全が最優先ですよね。決して帝王切開が悪いということではありませんので、誤解なき様お願いしたいところです。

 

そんな分娩と腸内細菌についての理解も進んできまして、近年では帝王切開時に膣内細菌叢を赤ちゃんへ意図的に移行するという研究もされている様です。

 

そして大人になってからも継続摂取できる善玉菌のサプリメントも豊富です。

水溶性食物繊維豊富な食品やオリゴ糖の摂取など、食習慣を工夫することで腸内細菌叢の改善を行うことも十分に可能となります。

 

出生〜乳児の頃の母子環境。

より良い腸内環境と付き合っていくために、そんなバックグラウンドを知っておくことは結構重要なことだったりします。

欠点ではなく個性として捉えていただき、ぜひ腸活にはげんでいただきたいところです。